ハーブ教室

アロマセラピーと幼児教育の勧め 第2弾

第2弾 子どもの発達と食べ物について

前回の”幼児と嗅覚教育の勧め“の中では特に私たちが生まれてからの脳の作られ方にとその脳の部分的な働きについてお話をしてきました。
私たちの脳はけっして生まれたときから完成されていたのではなく、大まかに3段の重ね餅のように作られながら大人になってきたということです。
脳の構造概略の図
まるで3段ロケットのようになっているのです。 つまり原始脳である爬虫類脳、それから下等哺乳類脳、そうしてその上に高等哺乳 類脳という人間脳(大脳皮質)がのっているのです。 ロケットと同じですね。
例えばスペースシャトルを宇宙に飛ばすために幾度かの切 り離しを行うのですが、その燃料タンクの大きなこと、そのしっかりとしたベースが無ければスペースシャトルを打ち上げることは出来ません。
人間も同じです。
古い原始脳がしっかりとした土台になっていなければ、大脳皮質の働きを確保する ことは出来ません。人間として知性、倫理感、高度の精神活動が出来なくなります。そのベースを作るのが生まれてからの幼児期になるのです。
原始脳の爬虫類脳を持っている幼児期は本能のままの行動を取ります。生命活動そのものですね。そうして次に、下等哺乳類脳を持って情動体験、感情、攻撃、食欲 性ホルモン、動物としての基盤を作っていきます。
この時期にこの二つの脳をしっかりと作ることが最上位にある人間としての人格を作っていく大脳皮質の土台となるのです。
その基盤の下等哺乳類脳である大脳辺縁系脳に嗅覚が直接かかわっていることを前回お話しました。
元気で知的な人に子どもたちになってほしいですね。
それが小さい時から知的な学 習を必要とするのではなく、お母さんの胸にたっぷり触れてお乳を飲む(けっして哺乳瓶からのミルクではありません。)こと、お母さんは子どもの匂いを、子どもはお母さんの匂いを、そこから原始感覚である嗅覚と触覚の土台が始まり、ロケットの下部構造作りになるのです。
子どもが舌なめずりをして色々なものを口に入れて感触を試しているのは子どもの内臓感覚を養い、おすわりをして、ハイハイをして立ち上がっていくことで体の骨格を養い自分の体をつくります。
子どもが物をなめるのを厳しく止めることはやめたほうがよいのです。(もちろん限度がありますのでよく注意をしながら思い切りさせてください。ハイハイもたっぷりとさせてしっかりとした骨格ができるまで見守って急いで立たせないことです。)
嗅覚を通して母親が身近な手段で子どもを育てることができるひとつの方法として 食べ物から見てみましょう。 子どもの偏食をどうとらえるかです。
なんでもよく食べる子どもはバランスのよい子どもです。問題のある子どもほど偏 食があります。学習能力が落ちる、勉強をしない、落ち着かない、集中しない等で す。 情緒の問題から偏食があるのか、偏食があるから情緒に問題があるのかは難しいのですが、どちらにせよ嗅覚バランスの狂いにより自律神経失調症状を見せます。
偏食を栄養面、ビタミン、ミネラル、カロリーから捕らえるのではなく情緒知能の 問題としてとらえます。
私たちが取る食べ物の見分け、美味しいと感じる要素の80%は香りとして嗅覚か らとらえられるのです。「暖かいうちにどうぞ」という言葉は温かいうちは食べ物の風味をエッセンスとして香りとしてとらえこれを脳がおいしそう、美味しいとして満足して私達の食欲を刺激するのです。
冷たくなってしまったらこのエッセンスは飛びません。食べ物の風味(エッセンス)として伝わってこないので格段に味が落ち美味しいと感じないのです。 お料理をしている人が作っているだけで満足してくるのはこのためです。これは嗅覚が直接関係している脳の満腹中枢、摂食中枢は下等哺乳類脳である大脳辺縁系のなかの働きによります。
香りや味覚、嗅覚への配慮は大変大事なことです。
幼児の頃からどんなものを口に入れ本物の食べ物の香りを取り入れることは情緒に関係している脳に働くのですからその子どもの知能、情緒にすぐからんできます。
人工着香料(合成着香料)などの添加物の入った清涼飲料水をがぶがぶ飲む子ども、加工品を頻繁に食べる子ども、生まれてすぐに人工のミルクを哺乳瓶で飲んできた子どもたちにバランスの取れた脳の発達を望むなら家庭での中での毎日の生活態度を一日も早く改める必要がありますし、これは大変重要な教育の一つとなるのです。
小さい頃に馴染んだ味はその子どもにとって幼児体験として刷り込まれていきます。
(3)番の脳がおかしいと、性格的に粗暴だったり、全く反対だったり、イエスとノーが言えない人間、(2)番の脳が健全でないと無感動、学習意欲が足りない、物覚えが悪い、初潮の狂い、突然の激しい行動などを起こす可能性を持ち、そうして(1)番が健全でないと倫理観のない人、創造性のない人、いわゆる人間らしい人に育つことが出来ません。
(3)番の脳下垂体は、ホルモン、免疫にかかわり自律神経は内臓をオートマチックに動かして全身のコントロールをしています。
大人の脳を育てることも大事ですがその前に、生きるための本能の働きがしっかりとし、(2)、(3)の土台を作ってあげることが大事であることを知りましょう。
子どもが将来大人になった時に合成の香りを嗅いで育った子どもと、自然の香りを嗅いで育った子どもとの違いが大きく顕著に現れることに気がつくのです。健全な心に健全な精神です。
それは健全な香りは健全な心身を創ってくれる力のひとつになるということですね。
  • 風邪をひきやすい子ども
  • 食べ物への執着,無関心
  • 偏食
  • 物覚えが悪い
  • イライラしている
  • 意欲が湧かない
  • 逃避行動
  • 記憶力が悪い
  • 破壊的
  • 初潮の狂い
  • 目つき
  • アレルギーをおこす。
等の様子を見つけたらその子どもの食生活に目を向けてください。
きっとバランスの狂った食べ物をとっていることでしょう。 子どもは軽い心身症や自律神経失調で私たちに警告を送ります。 専門家ではない家庭の中で親の観察によって見つけることができる警告です。
人間は生まれたときから甘味は簡単に受け入れます。全くのトレーニングなしです。
気がつくと甘味(砂糖分)の取りすぎになっています。私たちが味わう自然の味覚に は五味といって 甘、苦 ,渋、酸 ,淡という五つの味があります。 漢方においては甘は本能の味、苦,酸は大脳皮質の味となっています。
この苦と酸を持った味に慣らしてバランスのよい食事を取る子どもの味覚を作りた いのです。
この,苦と酸、渋に対してはどうしてもトレーニングを必要とします。特に甘いも のスナック菓子、清涼飲料水を日常的に多く取っている子どもには家庭教育の範囲で身近な手段としてあれこれと試行錯誤を繰り返しながらトレーニングをしていく必要があります。
叉苦味、酸みのある食品はアルカリ食品が多いのです。 ハーブティでのトレーニングをお勧めします。
幼児にお白湯を取らせますけれど、お白湯の雑菌は確かに煮沸する事で取り除かれ ます、しかし、よいお水の中にある五味は煮沸する事ですっかり飛んでしまって大事な味が失われてしまいます。
ハーブティを飲ませる習慣をつけましよう。 五味を含んでいるハーブティーを根気よく飲むトレーニングをしてあげることは、 味覚、食べ物に対する正しい感受性を育て風味を通して嗅覚への働き、それは大脳辺縁系への働きとなります。
出生直後から幼児期の最重要器官の嗅覚は子どもの生理と心の関係によって無意識という深層心理をつくり、成長過程やまた年を取った時の先祖がえりとして表現されてきます。お袋の味の重要性です。
ハーブティが飲める子どもは徐々に甘味(砂糖分)を控えバランスのよい食事がとれる味覚がもてるようにトレーニングされてきます。大脳辺縁系(下等哺乳類脳)の下には自律神経のセンター、内分泌(ホルモン関係)、免疫にかかわる視床、視床下部、脳下垂体などの重要な脳の器官が控えています。人工の香りで子どもの体を固めないよう子どもの頃からハーブティを飲む習慣をつけていきましょう。
ハーブティを美味しいと感じることは五味という味わいを知っている子どもです。
健全な嗅覚能力はお母さんとのポプリ作りや自然の香りをふれたり、アロマシャ ワーやアロマファンでのハーブの香りも簡単にできる嗅覚遊びです。
高次の感覚である視覚、聴覚より人間として基本能力である嗅覚、触覚の教育は偏 食をなくして情緒、知能のバランスを整え子どもの健全な人作りの一つの方法となります。

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